偽の花金

何も風が起こらないまま金曜になってしまった、って一体何回気が済むんだろう。金曜日の、本来あるはずの「休み前」みたいなテンションの高さがずっと感じられていない。他の人と休日のタイミングが合うという意味で「合法的にはしゃげる」ことからくる、ジェネリックとしての「休み前」だけが毎週手の中にある。それと背徳感と、後ろめたさと、悲観と。土日に予定が少しずつ復活してきていなかったら、とっくに心が壊れていたかもしれない。明日明後日も予定があるから、ギリギリで今日も気持ちを保てたところはある。昼は昨日の残りのギョーザを焼いて食べ(焼いたやつじゃなくその時焼いたので、ちょっと豪華感があった)夜はハンバーガーを食べて、またDiscordでサイファーをやった。今日はなんかちゃんと上手い人がたくさんいて、それについていくのに必死になっていたら終わっていたような日だった。上を見てもキリが無いだろうけど、どれだけ回数やって曲作れば、こんな上手くなれるのか毎回雲の上でも見る思いに陥る。才能ってのは、どのジャンルにだって確実に存在する。もっと柔らかく、向き不向き、と言い換えてもいい。出来ることと、出来ないこと。頑張れば届くことと、頑張ったところで無理なこと。今判断するのは早過ぎるんだろうけれど、最近はずっとそんなことをラップ終わったあとに考えてしまう。そんなこと言い出したら大喜利も、最初の最初は、ちゃんとウケるまでに時間がかかったとかはもちろんあるし、ラップも届く領域であって欲しい。この空を切るばかりの時間が、いつの日か意味を持った過去になりますように。