名前を呼んで

およそ2年半ぶりの生大喜利での開催となるデレマス大喜利会に参加をしてきた。この会からデレマス(アイドルマスターシンデレラガールズ)に入った身としては、本当に思い入れのある会なので、そんなにやってなかったんだ、と、ようやくやれるのか、の2つがあってかなり感慨深いものがあった。会の前には、EOT以来再び東京にやって来た3104さんと、羊狩りさん国井さんと餃子の満州でご飯を食べた。思い入れというか、コンテンツへの愛があるだけに大事にしたい、つまりウケたい思いが強い会であるので、結構緊張もあったから、人と話せて落ち着いてから迎えられたのはありがたかったかもしれない。会場に入ったら既に人はめちゃくちゃ集まっていて、前に並べられていた椅子を見て「デレマス大喜利だ」と思った(デレマス大喜利は、人数が多いので前方に机無しで椅子だけが並べられる)最初は通常大喜利から始まり、デレマスからは最近離れているから答えられるかあんまり自信無かったんだけれど、1問目からそこそこウケれたし、2問目ではパチンコお題が出て、アイドル関係無いけどYes!アキトのダブルパチンコいじった答え出したら、大喜利寄りの知り合いにウケればって思ったところでめっちゃウケて、ダブルパチンコがウケる場所が広まっていることに勝手にグッと来たりもした。久々の生の感じにみんなテンションが上がっていたのか、通常大喜利からかなり盛り上がったんだけれど、タイムスケジュールの都合上、すぐに次の企画であり、デレマス大喜利の核ともなっている、憑依大喜利トーナメントに移ることになった。これは本当に特殊な大喜利というか、要はデレマスのアイドルになりきって大喜利で闘う感じなんだけれど、そもそもデレマスには「担当」って概念があって、説明が難しいけど、デレマスは「アイドル」を「プロデュース」するって趣旨のゲームなので、自分が「プロデュース」する、あるいはしていきたいアイドルのことを「担当」と呼んでて、だからこの場でも、自分が勝ちたい以上に「アイドルを勝たせたい」って気持ちが生じるから、マジで他の大喜利の空気じゃない空気が起こるのが面白くもあり、怖いところもあって。担当ってものに関しては、人ごとで距離感があるから、単純に「好き」「推し」って感情でなる場合もあるし、それでも全然良いんだけれど、僕はずっと背負っていくというある種覚悟を持ってこその担当だと思っていて、しかもその上で、個人的な話ですが、去年生活があまりに良くならないことから気持ちが落ち込んで、担当を降りてしまった状態の今日だったから、それでいうとあんまりベストなコンディションじゃなかったし、今日ウケて「じゃや戻ります」って感じではもちろんなかったけれど、ダメだったらダメで、もっと距離が遠のくような気もしたから、勝ちたいもあるし、負けたくない、が強かった。このあたりの感情に関しては別にnoteを書かないといけないくらい長くなるからこのあたりにして、トーナメントは、もうめちゃくちゃに盛り上がってヤバかった。いつもめちゃくちゃ盛り上がるから、まあこのくらいはって感じを毎回越えて来るぐらい会場が揺れるからデレマス大喜利と憑依大喜利は凄いと思う。初めての生でのデレマス大喜利ながら、バッチリと対策を立ててアイドルを乗りこなしてたぽるすさんとか、アイドルの名前を借りつつ自分の趣味を全開に出して爆ウケしたプリンゴさん、担当である矢口美羽というアイドルでギャルをやるって流れを電子レンジさんから受け取って、さらにウケて決勝までいったJ@Qさんあたりは特に印象深かった。蛍原枠(デレマスを知らない枠)だと、Kouさんが憑依で何をやるんだってKouさんを知ってる人から注目が集まる中「はーだよ!」と久川颯やったのも、そんなわけ無さ過ぎてめちゃくちゃ笑った。決勝に、前回の優勝者と準優勝者の手すりさんジャージさんが1回負けながら上がって来たのもグッと来た。みんなそれぞれここに賭けているものがあるのだと思った。自分はというと、元担当である諸星きらりを貫いて、何とか決勝まで残ることが出来た。きらりで決勝に来るのはこれで4度目で、今までは決勝まで来て終わるだけに留まっていたから、決勝はスタートと思っていたし、残ったならば優勝しか無いと思っていた。「逃さない」って一心だった。ただ、お題が発表されてそれ見たときに、明確に「これは浮かばないな」って気持ちが生じて、でもやるしかないから走り出したけれど、周りがドカンとウケていく中、スロースターターになってしまったのは否めなく、特に隣のぽるすさん、離れたところで島村卯月で真っすぐなことを言い続けて爆ウケしていたわんだーさんとの間には負けているって気持ちは強かった。終盤、少し立て直してウケたものの、ラスト1答、それに賭けるしかないくらいには追い込まれていると思った。絶対に今回を逃すわけにはいかない、また一からやり直しになるのは嫌だ。そう思って最後、考えに考え抜いて、普段あんまりやらない長尺の、きらりのユニットの曲をいじった歌回答をしたら、それがかなりウケて終わって、僅か、希望を残して決勝は終わった。投票を待つ間、順位が発表されていく間、今からどうにかなることはないとは思いつつ、祈って、祈って、待った。最後に残ったのは僕とわんだーさんだった。既に泣きそうだったけれど、主催の星野流人さんの「優勝、島村卯月!」の声を聴いた瞬間、目を瞑り、涙が少し零れた。EOT9章に次いで、あと1歩のところで栄光に届かなかった。僕はまたしてもきらりを優勝させてあげることができなかった。悔しさよりショックが上回ったのか、EOTほど泣くことがなかったけれど、賞品の授与、会の終了が告げられたあとも、うまく立ち上がれないほどには打ちひしがれてしまった。準優勝は全然誇るべき結果かもしれないし、実際そんな言葉もかけられたけれど、何度考えても自分の出足が遅れたこと、わんだーさんの大喜利に明確に負けたこと、それを変えられたのは自分の力、その一点だったことを考えたら、悔しさと不甲斐なさが心の中に溜まっていく一方だった。次の会まで半年か一年か、デレマス大喜利で勝てないと考えたら、それは途方もなく先のことにも思えた。きらりで優勝するまで僕のデレマス大喜利は終わらないし、勝って区切りをつけたいから、無論次も獲りに来るし、今までの中では最高位ってのは前向きな材料かもしれない。今回足りなかった5票は「担当になって勝て」の5票かもしれない。それは、ある意味では希望であるとも言える。打ち上げに向かう途中、店を知ってるはずのプリンゴさんがめちゃくちゃに迷った結果、駅の周りをぐるぐる歩くことになり「これタイムリープしてる?」「またプリンゴさんが迷ってしまった」と野次を飛ばしてる時間があって、死ぬほど笑った。打ち上げでも、悔しかった反動からか、めちゃくちゃはしゃいでしまって、どう周りに映ってたかは分からないけれど、めちゃくちゃに楽しかった。一時期それをやり過ぎてマジで引かれたこともあったから、打ち上げで暗くなり過ぎないで居るって点では、ちょっとは昔より大人になれているのかもしれない。店から出て駅に向かう道中でもはしゃいで「今日が終わりたくない!」とバカなことを言った。いや、本当に終わって欲しくなかった。悔しいけど、情けないけど、それ以上に楽しい会だったから。夢みたいに綺麗な時間が、確かにそこにはあったから。次までには、今よりもっと強くなって、面白くなって、デレマス大喜利に帰ってきたい。遠回りと言われたってまだまだ成長中、失敗繰り返して、やっと手が届くものがある。自分にしか見せられない景色を、あそこに映し出して見せる。