人魚には諸説あって

昨日の夜、競馬のnote記事を書きながらお酒を飲んでいたら、変に気持ち良くなってしまって、なんだか人生が遠くなるような感覚があってヤバかった。今は特に人生と向き合って、闘っていかなければならないのに、お酒でそこから逃げていては本格的に破滅してしまう。お酒でも飲んで、って気持ちはあるけれど、あくまでそれはメインではなくサブ、サブどころか一部も一部に留めておかないと終わってしまう、人生が本当に遠くなってしまう。「身体的」ではなく「精神的」な理由でお酒を考える段階に来るとは、いよいよヤバいのかもしれない。人生と闘う力を付けるために、夜はカレーを作った。カレーを作る気力が自分にあることを確認するように、体を動かすことで心を動かすように、無心でカレーを作った。カレーで支えられる両足と、カレーによって動き出す心臓を持って今は生きている。新しいお皿で食べるカレーは新鮮で、美味しかった。カレーを作り、カレーを持ってこのあるかもわからない目の前の道を、僕は歩いて行く。それから、先週借りた映画を観た。


生まれつき足の悪い少女ジョゼと、ある日彼女を助けたことがきっかけでジョゼと出会った大学生・恒夫との恋愛を描いたアニメ映画。小説が原作で、結構昔に同名の実写映画も公開されていて、それがかなり好きだったから今回観るまでにちょっと抵抗があったんだけれど、それでも興味はあったので観てみることにした。実写のほうとは設定も展開も違っていたので、基本的には別物という感じで観たけれど、それで見ると実写のほうにあった独特の憂鬱さはなく、ジョゼと恒夫の純愛に特化した話が瑞々しく、アニメのタッチにすることで世界観も柔らかくなっていて、これはこれとして良い仕上がりになっていた。ジョゼ役の清原果那がジョゼの関西弁の感じを上手く演じていて、ちょっと険があるけど可愛らしい少女像を作り上げていたのは凄かったというか、普通に可愛いと思ってしまった。ただ、後半の展開が実写とも、確か小説とも異なるものだったんだけれど、個人的にはちょっと話の良さを削いでしまっている気がして、そこだけはマイナスだった。キレイな展開にし過ぎるために、都合を良くし過ぎてしまった感じというか、急に冷めてしまったので、実写が好きな人は特に思うところがあるかもしれません。単体のアニメ作品としては面白いですし、これを観て心に来たのなら、実写のほうも比べる意味でも観て欲しいなと思います。