キネマ、って僕はわざと言った

自炊を頑張ろうって日は、もう前日くらいから作るものが決まってるときが多くて、今日はもうピーマンの肉詰めを絶対に作ると決めていたので、作った。丁度この前ケチャップを買っていたので、ソースに混ぜてタレにしたらこれが美味くて、ケチャップの使い道、と思った。ピーマンはもう今や肉を詰めるための野菜になりつつある。ピーマンの中の空洞ってのも、肉を詰めるために出来たんじゃないかとすら思えてきた。そう考えると、あの苦みと、肉とのバランスには野菜の神様の影を感じる。いや、ピーマンの肉詰めのエッセイを書いている場合ではない。そんな自炊を頑張った日の夜は、またスプレッドシート大喜利をやった。宇多川どどどさん主催の、2021年上半期良かった映画を持ち寄って大喜利をする会で、形式としてはそれぞれ今年観た映画を紹介し、それにちなんだお題を出し合っていくという内容のものだった。僕は最近映画を割と見ているものの映画館とかまでは足を運んでいないので、普通に良い映画情報知れたのは良かったし(「街の上で」は絶対観たいと思った)自分の好きな映画の話をただただ出来たのは良かった。大喜利もそこそこウケたと思うし、好きなものと好きなものしかない空間はひたすら心地良かった。映画の話とか、音楽の話、ラップの話、今だったら競馬の話とか、好きなものの話なら無限に出来るのに、自分自身やその良さについては何も言えないのは、しかし、自分が「好きなもの」ではないからなのかもしれない。例えば今の自分を映画にしたら、どれだけ展開が無くて、どれだけ色の無いものになってしまうのか。ラッドの会心の一撃じゃないけれど、自分で自分を驚かすワンシーンが、そろそろ欲しいところだ。