だって海が見たくなった

今日はやるぞ!と思ってハンバーグを作った。パン粉を買って卵を買って、レシピ的には牛乳も入れたりするけど牛乳が嫌いで使い道に困るので、牛乳がいらないレシピを探してそれで作った。今ままでハンバーグというと、完成系になっているのを焼いていただけだったので、マジで0からこねて作るの初めてだったんだけど、玉ねぎのみじん切りが粗かったり、空気抜くやつも出来たか出来なかったか分からないまま焼いたものの、かなり形としてハンバーグと言えるものが出来て驚いた。味付けまで気が回らなくてそこは物足りなかったけれど、いや、ハンバーグ焼けるじゃんとなった。ハンバーグ、焼けましたよ、と誰にともなく報告したくもなった。ハンバーグはまた完成度を上げていくとして、ひとまず自炊を一段階先に進められたので良かった。ハンバーグが作れたら、探せばまだ作れるものはある気がする。これを糧に、次へと。


ハンバーグを食べながら、昨日急に映画を観たいなって思ったので、アマプラで「海街diary」を観た。ずっと気になって観よう観ようと思って観てなかったんだけど、観てみたらかなり良かった。

海街diary

海街diary

  • 発売日: 2015/12/16
  • メディア: Prime Video
 


是枝裕和監督作。父が女と出ていき、母も再婚して家を去って、姉妹だけで家を守って暮らしてきた3人が、父の葬儀で出会った腹違いの妹を引き取って生活を始める話で、舞台である鎌倉の海沿いの綺麗な景色、菅野よう子の美しい音楽を背景に、人間と人間の情緒を優しく描いていて良かった。家庭を壊した先で出来た父の娘との、ちょっと複雑だけれど、複雑だからこそ、それぞれが交わったときの美しさや、口には出さないけれど、心の内に抱えるものが徐々に溶けていく様が、季節の移り変わりと共にゆっくり進んでいくがグッと来て、大きい展開はないもののずっと観ることができた。主人公姉妹の周りの人たちがまたみんな優しくて、その上で各自が闘っていたり、何かを乗り越えようしていたり、1個1個のシーンが本当に濃くて、1枚1枚の写真のように心に残った。姉妹の関係性も、ケンカをしながらも「一つの家」で生きていくという絵が何より表していて、外で仕事したり恋愛したりしながらも、最後は家に戻る絆の強さに心惹かれたし、そこに「ずっと居場所が無かった」と心の奥で感じていた妹が馴染んでいく様には心が震わされた。再婚して出て行った母親役を大竹しのぶがやっていて、その演技が凄くて印象深い。家を出てしまって感じている後悔と、それでも母親であるという意地と矜持、その上でまだ色濃い娘の愛情と、幾つもが入り混じった複雑な感情を、表情と言葉で見事に演じていて、そこだけで泣いてしまった。広瀬すずも、ちゃんと作品で観るの初めてだった気がするんだけど、複雑な境遇の役を堂々と演じていたし、何よりずっとめちゃくちゃ可愛くて驚いた。可愛過ぎて、学校のシーンで何ならちょっと浮いていたくらいだった。レキシの池田貴史も脇役で良かったし、加瀬亮もすごい良い役を渋く演じてて良かった。三姉妹で言うと夏帆が自由な三女を可愛く演じててここも良かった。良い意味で邦画的というか、人間模様と情感、って感じの作品だけれど、役者陣の間違いなさと、海沿いの街の美しさだけでも観させる力あると思うので、おススメしておきます。是枝監督で言うと「万引き家族」も、同じように気になって観てないけど、近いうちに観てみるかもしれない。年末のこの急な映画熱、何よ。


ハンバーグ作って映画観て、かなりやった感がある一日だったけれど、M-1の感想全然まとめてないし、少々衝動的に動いてしまった感は否めない。でも、やりたいってなったときにやらないと、平気で1年2年寝かせかねないので、やりたいことはやりたいうちにやっていくことにする。そう、今年も終わっちゃうしね。人生もそう。そうなのよ。