笑いと手紙の夜

先週に引き続きおはよう大喜利で一日がスタート。
8時開始なのにどうしても8時に起きれず、いつも9時からの参加になってしまう。遅刻全然OKの会とはいえ、さすがに心苦しいので次回は起きたい。朝に強くなるぞ。


一日予定が無かったので、TBSのお笑いの日の放送をずっと観ていた。歌ネタのコラボのやつはみんなほんのり損してる気がした。Twitterでも呟いたけど、野性爆弾くっきー!は最近テレビで「くっきー!だから変な感じになってもいい」って良くない投げ方をされてるのが目立ってる気がする。「はい、くっきー!は今日もこんなでした」みたいな。くっきー!というか、野爆がめちゃくちゃテレビに出てるの改めて凄いなと思うし、芸風的に難しい部分もあるんだろうけど、せめて制作側がくっきー!に好きにやらすのなら、もうちょっと受け止めてウケに持っていってもいいと思う。ドリームマッチの振り返りは、忘れてたくらいの昔のネタ流れてて良かった。三村×田中のやつ、めちゃくちゃ面白かったな。でも、スタジオに戻ったときのダウンタウンとさまぁ~ずがより老けて見えて(大竹とかおじいちゃんだった)驚いた。ずっと観てると気づかないけど、時間ってのは残酷に過ぎて行く。ベストワンの企画は、どうせ適当によくやってるネタをやるんだろうなってなめてたから、割とちゃんと新ネタとか見れて良かった。ハナコ三者面談のネタかなり笑った。ハナコ、良い感じにずっと売れてて理想的だなと思う。ライスの墓の上に、キングオブコントは成り立っている。


さて、そのキングオブコント。急に寂しくなって誰かと観ようとほうほうに連絡送ったけど、さすがに急だったので、既に約束が決まってるなどで集まらず、唯一捕まった大喜利の友達と2人で酒を飲みながら見守った。どうせブログがあるのならと、いつもTwitterの数ツイートで済ますのを、今回は1組ずつ感想書いてみようと思います。


滝音「ラーメン屋」

完全にネタ初見だったんですが、最初の1ボケ目までの振りからのネタばらしで「態度の悪い客」がメインの構図から「ヤバい店員」に一気に焦点が合うの、シンプルに持ってかれて面白かったですね。トップバッター、かつ一番無名、かつ最初のボケまでが長い、という不利なスタートではあったし、結果点数にも響いてたとは思うけど、フレーズで勝負してる感じがかなり好きでした。「中華人民共和国の道徳の授業始まったかと思った」とか、めっちゃ笑ったんだけど、でもやっぱ1個1個のフレーズが響いてない感じはありましたね…。1組目で空気が出来上がってないところだったのもあって、ちゃんと咀嚼がして貰えてなかったのかもしれない。ちょっと惜しい。あと、ツッコミの声の高さ、すごい恵まれてると思う。


GAG「フルート」

準決の情報からこのネタをやるだろうってことは予想してて、ネタ自体も知ってたし、その上で「これやったん?」って思ってたんですけど、バカバカしさみたいなところが審査員にハマればあるいは…って気持ちもあって。でも1本目2本目どちらでいくのか、1本目は普段のGAGを推したあとに2本目で勝負をかけるのか、とか予想してたら2番目のネタ順になってこれで、ちょっとヤバ、とは思いました。めちゃめちゃ好きなネタで、最初から最後まで何やってんだって感じだし、中島美嘉っていうチョイスも絶妙で、たぶん前見たときから、おっさんを吹く下りとかも足されてたりで、そこも笑ったんですけど、いまいちハマらなかった印象で残念でしたね~。まだ変なネタをやるほど場も温まってなかったかもしれない。直近数年で、福井のツッコミでゴリゴリにボケを処理して行くっていうスタイルが1個認知されてきてたところもあったので、あえてそこを避けて勝負に出たのだしたらそれも分かるんですけど、もう1回GAGはこれだ!っていうコントで勝負して欲しいなと思いますね。GAGの優勝を見ないと僕は成仏できないので。


ロングコートダディ「力作業のバイト」

まだネタを2、3本観たくらいなんですけど、去年の準決がすごい面白かった印象もあったので期待して見てました。滝音に引き続き、かなり最初から溜めを作って、しかも、そのあとも何も無い時間が多くて凄いネタだなと思いましたね。「そこで笑わしていくんだ」って切り口もあんまり見たことなくて、どう展開していくんだろうってワクワクして見れました。ただ、1組目2組目と、大きい爆発が無い状態を受けてみたいなところで、それを引きずってしまったところがあって、跳ねきれずというところがあって惜しかったですね。「(アルファベットは)覚えたんだ!」ってやつめちゃくちゃ笑ったんだけど、あんまりウケてなかったですね。これで終わって欲しくないので、来年以降も勝ち進んできて欲しい。


空気階段霊媒師」

めちゃくちゃ笑ったし、終わったあとにじわじわ「点数全然伸びてないな」って気持ちが強くなってきましたね。キャラのインパクトが来たあとに、霊とラジオっていう、どう繋げるんだ?って2つをくっつけて成立させて、キャラで笑わせつつ、ラジオ番組のディティールも増やすっていう、かなり複雑なことしてるんだけど、冒頭のキャラのインパクトとツッコミのポップさでそう感じさせてなくて、これホント凄いネタだなって今も思いますね。「競走馬につける名前だろ」って細かいフレーズも面白かったし、終盤の「呪われる!!!」って下りも、もっと伝わればドカンとウケたはず。後の2本目と合わせて、キングオブコントで跳ねるかっていうと難しい気もするんだけど、空気階段コント師としての凄さを感じさせられて良かったですね。良いネタ。


ジャルジャル「野次ワクチン」

今まで停滞気味だった空気を一番壊したのはここだった気がしますね。こじ開けたと言ってもいい。ジャルジャルらしいしつこさに、シンプルなバカさをうまく絡めたネタで、パターン分かってから掛け算的に面白くなってきて良かった。野次の最初のコンボのやつみたいな、ある種“曲のサビ”みたいなのを作るのがジャルジャルって上手くて、どんなにしつこくても見てられるんですよね。「おばはん」のネタとか、盛り上がりも何も無いんだけど、どこかずっと観てられるというか、聴いていられるのは、その力だと思う。他が平坦でも、そのフレーズなり声の音程なりが来ると“サビ”として笑えるみたいな。鹿沼ってワードも、絶妙に引っかかりあって面白いですよね。めちゃくちゃやってるようで無駄が無くて、本当に何千とコント作り続けてきた経験に裏打ちされた精密さがある。納得の決勝進出だったと思います。


ザ・ギース「音楽」

一昨年のサイコメトリーのネタがとにかく凄く好きで、あれで負けたのがいまだに納得いっていないので、ギースがもう1回ぶちかましてくれることをずっと期待してたんですが、ハープか、ってまあちょっと思っちゃいましたね。高佐のハープ推しは知ってたし、それ単体としては全然武器として面白いと思うんですけど、コントのメインとして持って来て、しかも、そこに何かギミックを乗っけるでもなく、ハープという武器(+切り紙)で終わってしまったのが、勝手に期待してたせいなんですけど、残念に思ってしまった。勝つことより笑いと楽しさを、的なところだったのかどうなのか、そこは分からないですけど、ギースの「コントとして新しくて面白いことをやる」って姿勢がずっと好きで、それが一番輝く場所としてキングオブコントって想いもあったので、ネタには普通に笑ったって上で、違うネタが観たかったなって気持ちですね。エゴなんですけどね、本当に。


うるとらブギーズ「陶芸家」

面白かったですね~、いや、最下位なんだ、って結果見るとちょっとびっくりしてしまう。確かに割る以上の展開が少し無いなとは思うけど「良い」「悪い」で何個か畳み掛けるところとか、分かりやすくバカっぽくてもっとウケても良かったって感じするし、師匠が1回気持ち悪くなるところとかも、面白かったのにあんまり跳ねてなかったですね。もしもの話ですけど、滝音と順番が逆だったらお互い全然結果変わってたのかな。中盤で、見てる側としても、新しいもの変なものを求めてるところに、こういうシンプルめなものが来て噛み合わなかったというか。そんな話は言ったらキリがないんだろうけど、うるブギくらいのシンプルなネタが跳ねるのも、キングオブコントという大会として面白いと思うので、またこの感じで勝負して欲しいですね。


ニッポンの社長ケンタウロス

コントほとんど見たことなかったんですけど、ケンタウロスで出てきてその小ボケ幾つか並べて「案外シンプルなやつなんだな」と思ったから、矢先に馬面が出てきてHY流れたとき、お、ってなったし、さらに馬の咆哮が始まって、もうめっちゃめちゃ笑った。沸点の高さで言うなら、個人的にここでした。どこかの準決勝で話題になったネタらしいんだけど、そりゃ言われるだろって納得しました。最後まで歌以外のセリフなしで不条理を貫いてて良かったし、これまで割と大人しいネタが多かったから爆発あるか?と思ったけど、点数的にはいまいち伸びなかったですね。ここまで来ると、当日の正解なんだったんろうなって考えてしまう。直球もハマらず変化球もハマらず。審査結果に強い不満はないものの、何か一つブレイクスルーがあれば変わったのかなとか、考えてしまいますね。


ニューヨーク「結婚式の余興」

あるいはニューヨークならこの流れを壊せるのでは?と一瞬期待をしてしまったんだけど、ニューヨークは別にネタ面でアウトローってわけでもないんだなとすぐに思い直しました。でも、それを抜きにしてもニューヨーク的に落ち着いた感じのネタで「余興がグレードアップしていく」ってところで割と1本立てというか、らしい捻りみたいなものが無かったので、ネタ全体としては全然面白かったけど、これで決勝残ったのは意外でした。コメントで褒められてた、マイクに戻るときの歩き方とか面白かったし、こういう「そこいじらんでも」みたいな悪意の目線がニューヨークらしいのかなと思うので、落ち着いた印象が残りましたね。


ジャングルポケット「情報」

ジャンポケは前のキングオブコントのネタが毎回ちゃんと面白い印象があるし、最後の出番ってことで、全部持っていく流れもあるかもって思ったんだけど、持ってる情報が徐々に脱線して行くところで上がった期待値が、そこで頭打ちになってしまったのがちょっと残念でしたね。同じような設定で(セットもロッカーがあるかないかくらいの差だった気がする)ロッカーにバンバンぶつけてたネタみたいに、1回パターン見えてからさらにヒートアップするみたいなものがあれば持って行けたんじゃないか?って気がしますね。留学生も結局使わなかったし。悪いネタではなかったんですけど、何か色々やろうとして半端になりがちっていうジャンポケの弱さが出たんですかね。ジャンポケが今KOC獲るってのも絶対面白いと思うので、また決勝で見たさはあります。


決勝 空気階段定時制の恋」

めちゃくちゃ好きなネタでしたね。笑ったのはニッポンの社長だけど、好きなのはこのネタでした。恋愛ものを、定時制のヤバめのおっさんでやるっていうのが、もぐらのフィジカルを抜きにしてもよくやるなって思うし、変にキレイにせずに、汚いところは汚いまま(急にもぐらが普通に喋るとか無く)描いていたのが良くて、笑わせつつ世界観も保ってて好きでした。水川かたまりの顔の良さに目がいきがちだけど、後ろでノート取ったり目を細めたりしてたもぐらの演技がずっと上手かったのも良かったですね。これが一気にジャルジャルを抜くのは厳しいかなとは思いつつ、空気階段が決勝残ってこれを見れたのは本当に良かったですね。ここで勝てる雰囲気ではないかもしれないけど、もっとこの2人のコントを見たくなりました。


決勝 ニューヨーク「ヤクザ」

これはニューヨークだなって思って、めっちゃ好きだったし笑った。まさに「そこいじらんでも」っていうか、髪ちょっと切り過ぎたのがハズいとか、最初見せれば良かったのにタイミング逃して出来んなったとか、クソどうでもいいところを取り出して、それをヤクザっていうハードな世界に乗っけててめっちゃ面白かった。別にめっちゃ短いわけでもないけど、だからこそ今更出すのハズいとか、めちゃくちゃ共感できたし、マジでそれ1本で最後までいってて凄かった。全然普通に撃つのも笑った。確かに、結婚式のとこれが2本あったら、1本目は結婚式でこっち残すなとも思った。強い爆発こそ無かったけれど、ニューヨークが残った意味はこのネタにあったとは思えました。


決勝 ジャルジャル「空き巣するのにタンバリン持って来た奴」

予選から通しての、しつこさバカバカしさの合わせ技で勝負してきて、めっちゃ笑ったし、勝負分かってるなとも思った。野次のネタとは逆に、福徳がメインで引っ張っていくネタで、 失敗のパターンも上がっていくし、金庫からタンバリンって展開もあるし、急に笛出てきたり、タンバリンってアイテム1本でいきつつそれで終わらせない工夫を張り巡らせて、でもタンバリンでガッツリ笑いは取ってて凄かった。シンプルなバカネタに見えるけど、真似してこれは作れないっていうか、やっぱりジャルジャルが今まで積み重ねてきたものがしっかり出てたんだろうなって感じでしたね。優勝、おめでとうございます。一番コントしてた人が優勝したのは、最高です。最高。


ってわけで、キングオブコント2020でしたけど、途中でちょろっと書きましたけど、ずっとほんのり爆発しなかった感じもあって、ネタ1つ1つは面白かったんだけど、少しずつ歯車が合わなかったのかなって気は少ししました。それが順番とか、あるいは客の数とか、細かい要素の組み合わせだったのかもしれないし、もしくは、コロナ情勢を打ち破る的な、変な期待値がこちら側にあったからそう感じたのか、おそらく誰が悪いって話ではないと思うんですけど、ドカンと来るシーンがあんまり出ないまま終わった印象はありました。ジャルジャルの優勝はめちゃくちゃめでたいけど、ジャルジャルのテレビ的な立ち位置はおそらく変わらないだろうし、今回の進出組で誰かが引っかかってくれればってのを期待ですね。あんまり見えない気もするけど、あれば。ロングコートダディ滝音とか、爪痕残す系のネタじゃなかったけど、今回跳ねなかったの惜し過ぎるってコンビが呼ばれて欲しいですね。来年はいろいろ収まって、準決勝から観に行ければと思います。コントが好きだから。

 

キングオブコント観終わったあとは、昨日から引き続き虹色レターを聴いた。
コント観終わってふらふらとしたところに、いきなり自分の音源(手紙を読むのを録音して送るので、音源と企画的に表現している)が流れてめちゃくちゃびびってしまった。いつどこで流れるのかは知らされていないので、心臓に悪い。かなりどストレートに気持ちを書いたものだったので、どういう反応されるか不安だったんだけれど、好意的に受け取って貰えて心からホッとした。手紙の内容云々に関しては別にnoteなどにまとめるし、この日記読んでるのはたぶんそっちのことは分からない人が多いと思うので割愛しますけど、デレマスのアイドルの「担当」として想いを綴ったもので、そもそもこういう企画などに参加するようになったのもこの企画がきっかけだし、そこで反応を貰って色々声をかけてもらえるようになったのもあるので、ありがたいなと思うし、面白いなと思う。前に自分の感情が重いのではないかという話をしたけれど、何かを好きって思ったときに、そこにガーッと気持ちが向くところがあって、それを前は「キモい」と切り捨てて表に出すことを極端に嫌っていたんですが、いや、今も100好きではないんですけど、それを出してもいいと言って貰えて、何というかすごく生きやすくなった。今も不安だし、いつ「お前はただのキモい塊だ」と指を差されるか怖がっているけれど、折角生まれた自分の感情には、正直で居たいと思う。


明日はスプシ大喜利初心者会。今日も、スプシ本当に凄いよな、良いよなぁ~、スプシ良いよなぁ~、って話をしたんだけれど、この前スプシの大喜利から生大喜利に入るという人がついに現れて、本当に意味のある場として今後も続いていくことを考えると、こういう1個1個の会はより一層ちゃんとしないなと思う。ちゃんとします。