青いくせに、青いくせに

勤労感謝の日だった、勤労もクソもしていないのだから、その日に他の人と同じように休みであるのは何の皮肉なんだろうという話である。「休んでいても何も言われない」という一点で、他の日よりは休み感があるけれど、100%で、両手を広げて楽しめるかといったらそうではなく、気持ち憂鬱じゃないくらいに過ぎない。今日に関しては外に出る用事も無かったので、余計にだった。何かを頑張らないと、せめて自炊だけでもって気持ちで生姜焼きを作った。最近ふと気付いたんだけれど、一時期、健康診断の結果が悪かったときに、むちゃくちゃ玉ねぎを食べて数値を元に戻したことがあって、以来玉ねぎを食べる習慣ができたのに、ここ数か月は全然食べていなくて、健康診断も行けていないし、これはまた体がヤバいのでは?と怖くなってしまった。玉ねぎを食べないといけない。玉ねぎパクパク健康習慣をやらねばいけない。そう思って今週からは玉ねぎを再開していく、オニオンスープとかも作る(一時期はマジでこればかり作って飲んでいた)玉ねぎはマジで無限に食べれるから凄い、玉ねぎは美味しいから食べるの、と全然言い切れるくらいに好きな野菜だ。玉ねぎが健康を救ってくれる、人生までは救ってくれないが、健康は救ってくれる。豚肉と、そして玉ねぎを食べたあとはスプレッドシート大喜利をやった。国井さんが開いたドラフト企画の会で、前にも1回お試しみたいにやったやつだけれど、最初に匿名で回答を送って、監督役の人がそれを選出、集めたメンバーでチーム戦をやるという形式だった。大喜利自体も面白かったし、ドラフトのときのワイワイする感じ(指名が被ってじゃんけんになって、それがあいこになるだけで面白かった)も良くて、改めて面白い企画だなと思った。自分的にはドラフトで1位に選ばれたのも嬉しかった。スプシ大喜利のあとは、寝る前にまた映画を観た。


あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」「心が叫びたがってるんだ」で知られる長井龍雪監督作のアニメ映画。秩父で姉と2人暮らしするあおいが、かつて姉の恋人だった慎之介が街に帰ってくるタイミングで13年前の、姉と付き合ってた頃の姿をした慎之介に出会うことから始まる恋愛と青春を描いた話で、13年前に終わった恋と、今始まった恋とが、現代で奇妙に交差していく展開が上手くもあり切なくもありで、かなり良かった。青春映画としての側面もあり、子供の頃の慎之介が大人の慎之介が対峙する場面で「カッコいい姿であってくれよ」と未来の自分に啖呵を切るシーンなどは、大人の自分の心境に対してなかなかに刺さるものがあった。あのときなりたかった自分、何となくなれるだろうと思っていた大人の自分の、その輪郭と今の自分との差異をピッタリと埋められる人などどれだけいるだろうか。その違いを「仕方ないもの」として、今の自分を「これはこれ」として、受け止めることを指して大人と言えるのかもしれない。走り始めた35の僕の後ろ姿は、大人からはきっと、ずっと、程遠い。