火花交換

板喧嘩祭という、MCバトルの口喧嘩祭を基にした大喜利の大会に呼ばれたので出場してきた。元々はジャスミンさんが発案したのを六角電波さんが形にしたというもので、出場者は全てオファーということもあり、めちゃくちゃメンバーが豪華で凄かったし、会場が結婚式にでも使うような部屋(シャンデリアみたいなのが天井にあった)で夜景を見下ろせる一だったのも面白かった。面子的に、これは勝てれば価値があるぞとは思ったけれど、タイマン形式で、2問2分、組み合わせは毎回のくじ引きと、ルールは相当に厳しく、1回勝てれば全然御の字くらいだろうなとも思っていた。エキシビジョンを軽くやったあと、いよいよ大会が始まり、最初の方は嫌だなと思ったら何と初戦だった。相手は俺のランボルギーニさんというパワー型の相手で、順番も相手も最悪だったから「最悪」とM-1のニューヨーク屋敷ばりに口にしてしまった。試合も、正直自分が何答えたとか覚えてないくらいの散々な出来で、焦っていたら終わって、負けていた。一番早くトーナメントから姿を消して、本当に最悪とも言える形で僕の板喧嘩祭は終わった。悔しいと感じる暇すら無かった。もうこれはエントリー費というか観覧代と割り切り、その後は試合をただただ見守ったけれど、やっぱりこのメンバー集めて死に試合が生まれるわけもなく、くじ引きが良い方向に行って、今日ここでしか見られないカードの連続で、純粋に観客として楽しむことが出来た。羊狩りさんが、僕に勝った俺ランさんや冬の鬼さん、ばらけつさんという、羊狩りさんと関係性の強い相手と当たって勝っていくのが完全に主人公のムーブで、そのあとコロッと関係性の無いスマ見さんに負けたのも含めて面白かった。優勝したのは終始、安定感と爆発力を兼ね備えた大喜利で勝ち上がったスマ見さんだった。最近はメディアでの連載で名前を見るばかりで、大喜利の印象は無かったけれど、面白い人は面白いんだなと思ったし、途中からは優勝の二文字が背後に見えるくらいの仕上がりで、納得の優勝と言えた。一番最初に脇役になった僕は、ただ祝福の拍手を送る他なかった。大会後は打ち上げに行って、いつも通り飲んでわあわあ騒いでたら帰る時間になっていた。打ち上げではあんまり大喜利の話をしない(最初の30分だけ会の話をするくらい)のが割とあるあるなんだけれど、最近特にしていない気がして、帰ったあと急に大喜利の話をしたくなったりした。大喜利の話をし出すと、僕は気持ち悪いくらいしてしまうから、自分の中でブレーキをかけている部分がある(これは大喜利だけじゃなく、好きなものに関して全般にも言える)けど、ちゃんとこうして会える場が増えてきた今、ガッツリ大喜利の話を面と向かってすることもしてみたい。せめて楽しいときは、楽しい気持ちで、その時間を過ごしたい。それ以外、人生には今何も無いのだから。