終わりの始まり

正式に来月で退職することが内定し、そのスケジュールでやっていくことが決まった。肩の荷がまた一つ降りると同時に、自分の「次」が無くなった事実も深く実感した。上司にも、今の情勢だから大変だけど大丈夫か?と心配されてしまった。分かっていたつもりだったけど、実際言われると「めちゃくちゃヤバい決断をしてしまったのでは?」という不安がどうしても過ぎる。体調崩したのも絶対タイミングだと思ったし、今年35にもなるので、いわゆる転職のデッドラインにも差し掛かり、確実に今の会社で終わっていくのは厳しいと感じていて、どこかで辞めなければと思っていたので、速いか遅いかだった、と自分に良い聞かすけれども、前向きな未来はおよそ想像が出来ない。2月いっぱい「もうすぐ辞める奴」として腫物のような目を向けられるのも、今からしんどい。最後に一つ大きい案件も待っている。働けど働けど気持ちは楽にならず、ふと手を見る。この手は果たして何かを掴める手だろうか?何故か無性に辛いラーメンが食べたくなって、何ヶ月ぶりかに外でラーメンを食べた。辛いラーメンを頼んだら、辛いラーメンは本当に辛かった。水をたくさん飲んで食べて終えた。カロリーを消費しないとと思って久しぶりに走った。チャーシュー1枚か2枚分くらいの汗をかき、家でまた未来について考えた。テレビでは「緊急事態宣言2月末まで延長か」の文字が流れ、軽く絶望した。2月中家に籠もったら、精神はどうなってしまうのか。情勢が良くなることを何度も何度も祈りながら、檸檬堂を今これから飲む。無事退職したら、そのとき自分がどうなっていようとも、友達とお酒を飲みたい。それができる友達がいることだけが今、唯一幸福なことかもしれない。未来は僕等の、どこかの中。