越えられる壁のはず

ハローワークの窓口に相談しに行く日だった。今日の予約のはずだったのが、手違いで通ってなかったのか、30分ほど待ってからの面談になった。これからについて色々話したいのに、やっぱり面と向かうと全く声が出てこなくて、この場で爆発できるのなら爆発して飛び散りたい気持ちが足だけを揺らせた。なんでこんな人間になってしまったんだろう、いつからなってしまったんだろうって、思ってる間に時間だけがただ過ぎた。「就活できる準備が整っていないかもしれない」判決みたいに言われた言葉には聞き覚えがあった。しごとセンターでの面談でも同じことを言われた。就活できる状態じゃない。本当にそうなのだろうか?自分がそれを一番分からない。精神科の先生の判断も聞いておきたいので、聞いてきて欲しいと言われた。全然話を聞いてくれない先生に話を聞きに行くのは気が重かった、適当な返答しか返ってこないのが行く前から窺い知れた。爆発したい気持ちのままハローワークをあとにし、消失したい気持ちで家に帰った。どこかに助けを求めねばと思い、区で発達障害の相談をやっている施設を探して電話をかけた。定時の17時寸前に電話をかけたから、向こうは嫌だったに違いない。また後日、保健士から連絡するということで、一旦、本当に一旦、何かをしたという安心感だけを得て通話を終えた。誰も助けてくれるわけがない、今の自分を救えるのは自分のその足しかないのは分かっている、それでも誰かと話してヒントでいいから手に入れたい。大丈夫、になりたい。元気を出したいという単純な考えで夜は鍋を食べた。鍋を食べながら、キャベツさんの誕生日記念のスプレッドシート大喜利をやった。キャベツさんの作ったお題がずっと面白かったし、こんな最悪な日だったけど大喜利の調子は良くて変な感じだった。こんな最悪な日だったからこそ、せめて調子が良かったのかもしれない。キャベツさんと大喜利に感謝をしながら、明日は大喜利の大会だから、マイナスなことは考えないよう努めて早々に眠りに就いた。眠れる自信は無かった。