輪郭だけが隅に残ってる

東北在住である大喜利の知り合いキミテルさんがこっちに来るということで、記念して開かれた大喜利会「キミテルの集い」に参加をして来た。久々の生大喜利で、人に会うのも久々だった為、できるだけ楽しみを増そうと会の前に人を誘ってご飯を食べた。会場の阿佐ヶ谷にある中華屋で、前に1回行ってかなり美味しかったので行ったんだけれど、新しく頼んだ料理も美味しくて大正解だった。キミテルさんの会は、キミテルさんがめちゃくちゃ大喜利しまくったり、キミテルさんのお題をやったり、キミテルさんの回答を真似て答えたりと、キミテルさん一色と言える会で面白かった。最後キミテルさんみたいに答えた人が勝つトーナメントで、決勝から出てきたキミテルさんが、それまで散々こすられてきたスタイルをオリジナルとして越えて勝ったのが、まあ当たり前といえば当たり前のことかもしれないけれど、上がり切ったハードルを越えていくのがめちゃくちゃカッコ良かった。会終わりは特に何もなく解散し、台風の影響で強く降りしきる雨の中を帰った。いつか晴れ晴れと外で大喜利して、晴れ晴れと打ち上げができる毎日が来ることを、こういうとき強く思う。このまま何も無ければ10月以降、止まっていた世界がちょっと動くだろうから、そのときどうなるのか。名前には冠していないけれど、このブログにも「祈」の気持ちがあるなと、情勢について綴っていると感じる。何かせめて美味しいものを食べようとも思ったけれど、経済的なことを考えて、寂しくトンカツを買って食べた。外ではポツポツ雨の降る中、衣のサクサク感を楽しんだ。それからまた映画を観た。


メキシコの死者を偲ぶ伝統行事を題材にして、その日に死者の国に迷い込んでしまったミュージシャン志望の少年ミゲルと、彼が出会った骸骨のヘクターの2人の冒険を描いたピクサーのアニメ作品。祖先が夢を追って戻ってこなかったことから家族に音楽の夢を否定されているミゲルが、死者の国での冒険の末に家族に関する真実を知ることで、やがて家族の絆が繋がっていくという展開がアツくて泣いてしまったし「死者は忘れられたら消滅してしまう」という設定がその中ですごく生きてくるというか、切なさ儚さを伴って重みを増してくるのがすごく上手く作ってあるなと唸らされた。子供向けの話というよりは、本来は大人向けの話を、子供にも噛み砕けるように作ったという感じで、言ったら「家族」そこからの「死という別れ」という重いテーマをポップに、万人にもちゃんと届くように作り込んでいるのがやっぱりディズニーおよびピクサーの凄さだと思った。後半の、ミゲルが元の世界に戻ろうと家族やヘクターと奮闘するところは、本当に子どもながらに「頑張れ」と涙を浮かべながらエールを送った。もうお盆は過ぎてしまったあとだけれど、そんな季節のタイミングで観て欲しい映画ですね。おススメです。