曇りだろうが往く

先週、社会福祉士の人に「気分を上げるために、外に出てみたりすると良い」みたいなことを言われて、確かに一般的にも外の空気を吸うか吸わないかで憂鬱感が変わるとは聞くし、家に1日閉じ籠るよりは何かしらで外に出たほうが良いというのもあるなと思い、TSUTAYAに行った。クーポンが来ていたので、遠出してデカいTSUTAYAに赴いた。丁度向かった先の駅で線路の立ち入りがあったせいで電車が遅れ、待たされたものの、久々に着いたデカいTSUTAYAは気持ち華やかに見えた。衝動に任せるままにCDを借り、普段なら郵便返却を迷いなく選ぶものの、外出の機会を作れると思い、珍しく直接返却を選んだ。案外、時間がかかってしまい、夕食用に適当にひき肉と野菜と生姜を買い、急いで帰った。人とDiscordで映画を観る予定があったからだ。兼ねてより見ているスパイダーマンの3だった。

 
ニューヨークの町を再三、危機から救うことで街の人気を確立したスパイダーマンことピーターが、ヒロインとの恋や親友との確執に翻弄されながら、謎の寄生生物に寄生されることで悪に染まりかけながら、それでも正義の道を行くために闘っていく、三部作の完結編。寄生されることで芽生えた、自分自身の中の悪の感情とピーターが初めて闘うなど、今までに無い新鮮な展開を経つつ、自分の人生を大きく翻弄してきた「ヒーローとしての力」と「その代償」の結果が辿り着くラストが、幸せな喜劇でも、あるいは悪夢の悲劇でもないけれど、スパイダーマンが闘ってきた結果の「清算」として正しいものに思えて、観終えた後の充実感があった。望んで手にした力ではなかったけれど、多くのものを失ったりもしたけれど、その常人にはあまりに重い運命にも負けず「人のため」「愛する人のため」という道を最後には選べたピーターに、一般に思い描く華やかなヒーロー像とは違う、芯の強い造形を感じた。見たこと無い人がこれから見るために詳細はぼやかすけれど、ラストでの親友とのやり取りには、本当にアツいものを感じて「これ男の子が好きなやつじゃん」と感じて泣いてしまった。僕も大分遅れてから触れたので、これからスパイダーマン観る人へ、スパイダーマン、面白いです、と。


何故かスパイダーマン観た日はもう1本映画を観ているなと思い、今日も観た。絶対別に観なくてもいいんだけれど、そこは、もう、何となく。

 
夏休みに山奥でバカンスを過ごそうとやってきた若者5人組が、古い地下室で謎めいた日記を見つめたことから怪物に襲われることになる。と、いう“お約束”のホラー話が、そこから二転三転していくことになる、変わったホラー映画。実はそのお約束は全て、ある組織がある目的のために巧妙に仕組んだ“シナリオ”なんだけれど、果たしてその真実とは何なのか、若者たちの結末はどうなるのか、と加速していく展開に徐々に引き込まれて、ホラーはあんまり得意じゃないけど面白く観れた。特に、後半若者を襲う怪物が色々出てくることになるんだけど、そこが何と言うか凄過ぎて、爆笑する一幕がありました。実在のホラー映画が元ネタになっている部分もあるので、好きな人はニヤリとできるし、知らなくても問題なく楽しめるので(多少グロいシーンがあるので、それが大丈夫であれば)観ても面白いと思います。